長坂養蜂場で毎夏恒例イベントになっているのが、「夏休み子ども採蜜体験教室」(以下「採蜜体験教室」という)。毎回応募多数により、急遽開催数を増やすほどの人気ぶりです。

長坂養蜂場には、子を持つママさんが多数。産休・育休を明けて職場復帰をするスタッフも多くいます。そんな親目線のスタッフが当日活躍する採蜜体験教室では、ミツバチの生態やはちみつが自然の恵みがくれた奇跡であることを体験し、いのちや自然の大切さを知ることができます。子どもには想像力豊かに、そしてたくましく成長してほしいという願いが込められています。

養蜂・採蜜から食育まで一貫した流れすべてを一箇所で行えるのも、養蜂業を83年営む長坂養蜂場ならではの特長です。


[採蜜教室の流れ]

1.お勉強タイム

①クイズを交えながら、ミツバチの生態やはちみつの効果・活用を学びます。
(ミツバチや自然への興味・関心が芽生える)

2.養蜂体験

①養蜂用の防護服を着ます。
②長坂養蜂場内の中庭で巣板を持って、ミツバチの生態を観察します。
(ミツバチや自然の恵み「いのちの大切さ」を体感する)

3.採蜜体験

①巣箱から巣板を取り出し、包丁を使って蜜蓋をはがします。
②巣板を遠心分離器にかけ、はちみつを絞り出します。
(ミツバチや自然の恵み「いのちの大切さ」を体感する)

4.食育体験

①採れたての生はちみつを、パンケーキにかけて味わいます。
②「いただきます」と「ごちそうさまでした」の意味を学びます。
(ミツバチや自然の恵み「いのちの大切さ」に感謝する)

5.おわりに

①参加者名前入りマイボトルにはちみつを詰めます。(プレゼント!)
※ミツバチや自然だけではなく、家族の方にも感謝を伝えてくださいね♬


[活動のねらい]※保護者の皆さまへ

1.
ミツバチの花粉交配をはじめとした地球環境への役割やはちみつが自然の恵みがくれた奇跡であることをイラストやクイズ等を使用して子どもにも分かりやすく楽しく解説し、これからの日本を支える子どもたちに、それらの大切さを知って成長してほしいという願いを込めた体験活動です。

2.
はちみつができるまでの成り立ちを知ることでスプーン一杯の大切さ(一匹のミツバチが生涯に作るはちみつは、わずかティースプーン1杯分といわれています)を学び、生きるものに感謝をし、豊かな自然との共生に対して興味・関心と想像力が芽生えることを目指しています。

3.
未来ある子どもたちに、養蜂業という希少な職業の存在を知ってもらい、養蜂への興味・関心を喚起するとともに、養蜂に限らず未来の選択肢を増やすきっかけとなることを目指しています。

4.
採蜜体験教室が特別な体験として子どもたちの記憶に残り、これからの人生に好影響を与えられるような、五感をめいっぱい使った“体感”教室を目指しています。

5.
子どもが親、祖父母、友達に伝えていくことで、いのちや自然の大切さへの理解が広がっていくことを目指し、体験で覚えたことを家族や周りに積極的に説明するよう促しています。学んだことの記憶定着のねらいもあります。


[活動の成果・お客様の声]

1.
小学3年生より4年間にわたり毎夏参加してきた、ある子どもの将来の夢が、「ミツバチ博士」になること。ミツバチの研究ができる大学への進学を目指し、将来的には養蜂やはちみつの商品づくり、ミツバチの研究に携わりたいそうです。

2.
貴重な採蜜体験ができることから、夏季・回数限定の体験教室に、一年越しのリピーターの方を含め、毎年200名以上の申し込みをいただいています。

3.
夏休みの自由研究の題材として利用している子どももいます。

4.
ミツバチの生態やハニカム構造、花粉交配の話をクイズを交えながら楽しく説明し、ミツバチに愛着を持ちながら自然環境について考えるきっかけになっています。

5.
優れたはちみつの力や「一匹のミツバチが生涯に作るはちみつは、わずかティースプーン1杯分」であることを知り、はちみつを大切に思いながら、勉強の合間の糖分補給や防災用品への常備など、はちみつの活用への理解も広がっています。



【profile】
ぬくもりWebディレクター
清 真一朗 Shinichiro Sei
静岡市から電車で片道2時間半かけて毎日三ヶ日に通う自称旅人。甘いものとお酒が大好きな二児の父。毎日の運動量を超えるアルコール摂取で、ぽっちゃり体型を隠し切れないのが唯一の悩み。