7月の第1土曜日。梅雨の晴れ間をぬって、「川合渕まつり」がありました。

その昔、孝行娘が病気の父の薬を買いに出たら、川が増水し家に帰れなくなったところへ大蛇があらわれ、増水した川に丸太となって渡らせたという引佐町久留女木(くるめき)地区に伝わる「大蛇伝説」にちなんだ祭りで、蛇塚供養・人形流し・蛇踊りが行われます。


大蛇は全長12m。娘役に先導され大蛇が川を渡り、とぐろを巻いていきます。最後は「蛇踊り(じゃおどり)。」笛と太鼓のおはやしに合わせ、大蛇が縦横無尽に走り回り舞を披露します。自分も若連に参加! 大蛇に入って「蛇踊り」を務めます。蛇の中で、しっかり踏ん張って転ばないよう気をつけながら蛇の豪快な動きを意識して走りました。子どもによる蛇踊りもあります。蛇自体は少し小さくなりますが、一生懸命の舞にたくさんの拍手が起こりました。

蛇踊りが終わると、盆踊り、餅投げ、おやじバンド、寸劇などなど、夜までずっと続いていきます。 準備から片付け、祭り自体も、地域の人みんなで作り上げるこの祭り。出し物も、子どもから大人、お年寄りまで、すべての年代に見せ場があります。人の数も少ないからこそ何でも協力し、関わり合える場づくりをとても大切にしているのを、参加するたびに感じます。

とはいえ、若連も子どもの数も年々減り、こうした蛇踊り自体、年を追うごとに存続が危ぶまれているのも現状です。こうした伝統ある地域の大切な祭りをこれからも残していける為にも、地域のためにできることを自分なりに続けていけたらと思います。

五平餅はこの道ウン十年のベテランおじさんおばさんの手づくり! また来年の夏、皆さんもぜひ遊びにいらしてくださいね。

( #2 へつづく)

子どもたちも大喜び!カンタンでとってもおいしい♪「はちみつ味噌だれ五平餅」のつくりかた
→大蛇が舞い、想いをつなぐ里山の夏まつり。#2



【profile】
ぬくもりデザイン室スタッフ
加藤 隆康 Takayasu Kato
大河ドラマ「井伊直虎」で登場した井伊の隠し里「久留女木の棚田」の近くで暮らす二児の父。時々出会う猿や鹿や猪に怯えつつ、山とはちみつのある暮らしを自然体で楽しむ日々のあれこれを綴ります。