今年の夏は40度を超える日も少なく、ミツバチにとっては比較的過ごしやすい気候となりました。

9月半ばから徐々に涼しくなり、蜜源植物であるセイタカアワダチソウが咲くと春同様にミツバチが活気づきます。とはいえ今年は、類を見ないほどはちみつが不作の年だったり、色んな要素が重なったことで全国的にミツバチが少ない傾向があるそうで、長坂養蜂場も例外ではありませんでした。

秋に生まれるミツバチを「ウインタービー」と呼び、春の育ち盛りに活躍する蜂となります。いかにいい状態で越冬できるかが来年の採蜜の良し悪しにも関わってくるため、非常に大切な時期になります。
長坂養蜂場では、冬の1か月ほどは一切巣箱を開けません。心配になる気持ちもありますが、下手に開けてしまうとせっかくミツバチが温めた巣箱の中が冷え、体力を奪ってしまいます。秋から徐々に越冬の準備を進め、春にまた会えるようにと年内のお世話を終えます。

養蜂は1年サイクルの仕事なため、その時期のお世話というのも基本的には年に一度しか経験できません。巣箱によって群の状態が違ったり、年によって環境が変わったりと、毎年同じやり方では上手くいきませんので、難しいところです。
養蜂を何十年とされている方も、まだまだ勉強中だと仰っていました。
セイヨウミツバチは日本では野生で生きられない中、飼育している身として少しでも過ごしやすい環境を整えていきます。

今年一年に感謝し、来年もまた心を込めて養蜂業に取り組んでまいります。


【profile】
ぬくもりビーキーパー
大野 諒 Makoto Ono
ミツバチはもちろん、自然や生き物が大好き。身長に見合わない細身だが、体力には自信あり。ただ、暑いのが苦手なのでミツバチ相手でも軽装で仕事してます。

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