今回お伺いしたのは、湖西市にある手作りはちみつワッフルで知られる「はっち」を切り盛りしている晴代さん。お店のことや晴代さんのはちみつのある暮らし、想いを伺いました。

木漏れ陽のような温かさに包まれて

現在、このお店を切り盛りしているのは晴代さん。当初は息子さんが開いたお店なのだそう。

晴代さん:
「私の息子が大学までスポーツをしていましたが、病気でできなくなってしまって。そこで、光男さん(現:長坂養蜂場会長)といとこだったご縁から、はちみつを使って何かお店を開いたらという提案もあり息子がお店を開くことにしたのです。お店を開く前には、いろんな所へワッフルを食べ歩きしながら研究していました。そしてお店をオープンしたのですが、まもなく息子が再び体を壊して亡くなってしまって。それ以降、私が30年にわたってやっています。」息子さんの夢や想いがたくさんつまったお店。立ち寄るお客さんは、晴代さんと楽しそうにおしゃべりしていきます。息子さんの意志を受け継いだお店は、晴代さんの人柄そのままの、木漏れ陽のような温かさに包まれています。


こだわりと想いのつまった「手作りはちみつワッフル」

「はっち」といえば手作りワッフル。そこには晴代さんのこだわりと想いがたくさんつまっています。晴代さん:
「毎朝3時に起きて、仕込んで、焼いて、くるんで…。8時までに完成させます。手焼きにこだわっていますが、ワッフルは焼き加減が難しいので、機械のクセやその時の温度、湿度に気を配りながらやっています。」

「また、本当においしいものをお届けしたいので、新鮮な卵、フルーツ、ジャムなどを使い、原料にはいいものにこだわっています。何より、はちみつを入れることでしっとり・ふわふわ感が全然違います。このしっとり・ふわふわ感がお客さんにも好評をいただいています。」
「また、夏場にはかき氷もやっています。かき氷にも、はちみつを煮たはちみつシロップをかけています。くどさがなくさっぱりしていてこちらも好評ですよ。」
丁寧な手仕事とはちみつが、ワッフルとかき氷のおいしさを引き立てています。


子供や地域へのやさしい眼差し

そんな「はっち」のお店は、子供や地域からも親しまれ、愛されています。晴代さん:
「毎年、近くの小学校から子供たちが見学に来てくれるんです。子供たちはお店やワッフル作りに興味津々。そんなキラキラした子供たちの表情を見るのが楽しくて。いつもはちみつ飴や手作りの紙こまを配って、子供たち一人一人にお礼のお手紙を書きます。子供たちも学校で「はっち新聞」を作ってくれたり。子供たちをきっかけに、地域の人たちとのつながりが広がっていくのもうれしいです。今の時代、昔ながらの駄菓子屋さんのようなお店が少ないですよね。私は、このお店が子供たちや地域の人たちにとって安心して立ち寄れる場所であれたらと思っています。」
昔ながらの人懐っこい温かさを大切にしながらお店づくりをしている晴代さん。子供や地域へのやさしい眼差しを感じます。


暮らしのなかに溶け込むはちみつ

最後に、はちみつの使い方や魅力を聞いてみました。

晴代さん:
「生まれついた時からはちみつは暮らしのなかでとても身近な存在でした。消化もよく体にやさしいのもうれしいです。長年、料理はほとんど砂糖代わりにはちみつを使っています。はちみつを入れるとどんな料理もまろやかさが出ますし、コクがありながらもやさしい味に仕上がるのが魅力です。家で栗がたくさんなるのですが、それを拾ってはちみつで栗の渋皮煮を作るのが秋の楽しみのひとつになっています。」
はちみつがすっかり暮らしのなかに溶け込んでいる、晴代さんの暮らしがありました。
お店には、晴代さんの手作りがいっぱい。お庭の手入れや手工芸などいくつになっても手作りを楽しみながら、ボランティア精神を大切に誰かにお役立ちしていきたいという晴代さん。いつも人のためにという想いが、おいしい手作りワッフルや温かなお店づくりに表れています。若い人からお年寄りまで愛されるワッフル。晴代さんの想いがつまった手作りはちみつワッフルから、今日もたくさんの人においしい笑顔とハッピーが広がります。皆さんも、おいしい手作りはちみつワッフルと晴代さんの笑顔にぜひ会いにいらしてくださいね。BEE HAPPY!!

◎「はっち」静岡県湖西市岡崎1527−2

TEL:053-577-1834